外反母趾とは？

外反母趾というのは、足の親指が小指の方へ曲がり、親指の付け根の関節がまるで「く」の字のように外側に飛び出すものです。

 

この状態で靴を履くと、当然、飛び出した部分が靴に当たって痛みますし、赤く腫れることもあります。

 

ひどくなると、親指が人差し指の下に潜り込んだり、逆に人差し指の上に乗ってしまったりすることもあります。

 

外反母趾は男女比1：10と圧倒的に女性に多いものです。

 

軽いものも含めれば、中高年の女性の半分が悩んでいるとも言われています。

 

女性は足の関節が柔らかく筋肉も少ないために足が変形しやすいというのもあるのですが、ハイヒールなどで男性に比べると日頃から足に負担がかかりやすいのも関係しています。

 

外反母趾の原因とは？

外反母趾の原因はいくつか考えられるのですが、まず挙げられるのが歩き方です。

 

足指を使わずにぺたぺたと歩くのは、外反母趾で悩む方のひとつの特徴でもあります。

 

足指を使わずに歩くと、足指まわりの筋肉は退化しますので、外反母趾が進行してしまうのです。

 

次に挙げられるのが合わない靴です。

 

女性が好むつま先が細くてヒールの高いパンプスはもちろん、つま先の幅が広く土踏まずがない真っ平らのサンダルといったものは、もともとの人間の足には合っていません。

 

こういった足に合わない靴というのは足指にも力が入りませんので、筋肉が退化していき、その足の形までをも変えてしまうのです。

 

また、運動不足も外反母趾の原因のひとつと考えられています。

 

運動不足は単純に筋肉の退化を引き起こしますので、外反母趾を進行させてしまうのです。

 

あとは、遺伝も関係しているのではないかと言われています。

 

足の形よっては外反母趾になりやすいという話もあるのですが、外反母趾に関しては患者数がもともとかなり多いのではっきりと遺伝が関係していると言い切れるほどではないようです。

 

例えば、日本人の7割から8割がエジプト型と呼ばれるタイプなのですが、このタイプは外反母趾になりやすいと言われています。

 

日本人の1割から2割ほどが該当するギリシア型も足の変形が起こりやすいと言われています。

 

そして、スクエア形というタイプもあって、こちらは足における爪やタコなどのトラブルが多いと言われています。

 

悪化するとどうなるか？

外反母趾を放っておくと、足が痛くなる、好きな靴を履けなくなるといったことが起こります。

 

しかしながら、それだけではなく、外反母趾というのは全身にも影響を及ぼすのです。

 

悪化するとそれこそ歩くこともままならなくなりますし、ひどい痛みに悩まされることにもなります。

 

ちょっとした日常的な動作で痛みを感じることになるでしょう。

 

さらに、外反母趾が重症化すると、足の親指の付け根の関節が脱臼して、親指と隣の人差し指が重なってしまいます。

 

歩くのが難しくなるだけではなく、腰痛や内臓疾患も引き起こします。

 

外反母趾の悪化で運動不足になると、今度はそれが原因でいろいろなところの骨や筋肉が弱くなり、糖尿病や肥満、高脂血症、脂肪肝、心臓病、骨粗しょう症、腰痛などのさらにさまざまな症状が起こるようになるのです。

 

間違われやすい疾患

外反母趾と間違えられやすい疾患としては、やはり痛風が挙げられます。

 

足の痛みが特徴的で男性がなるものと思われていますが、女性でも痛風になる可能性はあります。

 

外反母趾でお悩みの方へ

外反母趾は、軽いものであればストレッチなどでも対処していくことができます。

 

本当に軽いものであれば、生活習慣や歩き方の見直しといったもので改善する可能性はあります。

 

ある程度症状が進行している場合には、保存療法をおこなっていきます。

 

もっとも有効とされているのが足底板（アーチサポート）療法なのですが、他にも補助的な保存療法として親指に装着するバンドや趾間にはさむ矯正装具といったものが挙げられます。

 

保存療法でも症状がなかなか改善しないということであれば、最終的な手段として手術があります。

 

骨や腱を切って指の位置を戻します。

 

リハビリを含めて完全によくなるには2ヶ月から3ヶ月はかかります。

 

当院では、外反母指に対して足の歪みを本来あるべく正しい状態に矯正します。

 

今まで、外反母趾を自分で改善しようとインソールや矯正器具を買っても効果がなくあきらめている方も多いと思います。

 

本来人間は、親指と小指の付け根、かかとの3点にバランスよく荷重が乗るように立てなくてはなりません。

 

当院では、３点でバランスよく立てるように歪みを整えることで、外反母趾だけではなく立ち方や姿勢も改善し歩き方の指導も行い改善を目指してます。